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台南紡織が台南工場減産、ポリエステル供給過剰で【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース その他製造 作成日:2024年8月8日_記事番号:T00116859

台南紡織が台南工場減産、ポリエステル供給過剰で【図表】(トップニュース)/台湾

 紡織・繊維大手、台南紡織(台南スピニング、南紡)は7日、中国の低価格ポリエステル供給や、世界的な需要低迷を受け、台南市仁徳区の第3工場を減産すると発表した。ポリエステル綿(わた)の年産能力は徐々に10%、1万800トンまで減らし、ポリエステルペレット(ポリエステルチップ)は8月末~9月初旬に、生産を停止する予定だ。ベトナムの紡績工場も減産を検討している。台南紡織は、欧米のアパレル小売の需要が年初時点の予測を下回り、ナイキの業績も予想以下で、業界全体で受注見通しが不透明だと指摘し、市況が回復してから生産再開を検討すると説明した。8日付工商時報などが報じた。

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 台南紡織は、需要低迷を受け、2021年からポリエステル綿とポリエステルペレットの減産を開始した。21年のポリエステル綿の生産量は9万6000トンと、生産能力の81%相当で、22年は8万2000トン(生産能力の69%)、23年は6万トン(生産能力の51%)だった。ポリエステルペレットは、▽21年、4万6000トン(生産能力の70%)、▽22年、2万9000トン(生産能力の45%)、▽23年、2万5000トン(生産能力の39%)──まで減らした。

 今年上半期(1〜6月)の生産量はポリエステル綿は1万1000トン、ポリエステルペレットは1万3000トンだった。

 台南紡織は、上半期の連結売上高の8.6%相当の生産停止で、赤字を減らすと説明した。

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 上半期の連結売上高は前年同期比18.4%減の85億5800万台湾元(約385億円)だった。純損失は1億6800万元で、前年同期より縮小した。うち第2四半期(4~6月)の純損失は6275万元だった。

 台南紡織は、第2四半期は末端需要に回復の兆しがあり、受注も増えたが、第3四半期(7〜9月)の受注はあまり良くないと説明した。中国のポリエステル生産過剰や綿花価格の下落で価格が押し下げられているほか、特に欧米のアパレル小売の需要が年初時点の予測を下回っているため、下半期(7〜12月)を慎重視していると説明した。

環境配慮型などで差別化

 統計によると、中国のポリエステル繊維の原料となる高純度テレフタル酸(PTA)やポリエステルの年産量は8000万トン以上。ポリエステルは稼働率90%以上だ。

 化学繊維大手の遠東新世紀(ファーイースタン・ニューセンチュリー)、新光合成繊維(新繊)、力麗企業(リーリー・エンタープライズ)などは、価格競争では中国メーカーと戦えないため、環境配慮型製品や特殊加工、カスタマイズなど付加価値向上を図っている。

 

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