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作成日:2008年11月20日_記事番号:T00011714
東森新聞S台の放送中断、NCCに3.4億元の賠償判決
行政院新聞局が民進党政権下の2005年にニュース専門局「東森新聞S台」の免許更新を認めず、同局が放送中断に追い込まれたことに関連し、東森新聞が国家賠償を求めた裁判で、台北地方法院(地裁)は19日、新聞局の関連業務を引き継いだ国家通訊委員会(NCC)に3億4,000万台湾元(約9億9,000万円)の賠償を命じる原告勝訴の判決を言い渡した。20日付聯合報が伝えた。
東森新聞S台は報道内容に「やらせ」など違反行為が多かったなどとして、免許更新が認められなかった。しかし、民進党政権が同局の報道姿勢を問題視し、免許更新に応じなかったのではないかという批判が当時からあった。同局は放送中断で巨額の損失が生じたなどとして裁判に訴えていた。
台北地裁は「メディアにはカラーを決定する自由があり、カラーはメディアの自由を束縛しない」と指摘。その上で、当時の姚文智新聞局長を「政党のカラーがある人物」と位置付け、免許更新を認めなかった処分には故意の疑いもあるなどとして、原告の訴えを全面的に認めた。
東森電視は行政院に異議申し立てを行い、訴願委員会が新聞局の決定を撤回したため、NCCは2006年4月に東森新聞S台の免許更新を認め、同年7月には放送が再開されている。