ニュース 電子 作成日:2024年9月23日_記事番号:T00117631
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)やロイターの報道によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の幹部が先日、アラブ首長国連邦(UAE)を訪問し、台湾の最大、最先進工場と同クラスの工場の設置を協議したようだ。サムスン電子もUAEでの工場設置を協議しているという。実現すれば、TSMCにとって、中国、米国、日本、ドイツに続く海外工場となる。TSMCは、現時点で具体的な海外工場設置計画はないと説明した。23日付経済日報などが報じた。
外電の報道に対しTSMCは、近年多くの国から誘致を受けているが、現在は米国、日本、ドイツの工場計画に専念していると説明した。サムスン電子はノーコメントだ。
外電の報道によると、近年のコスト増加で、先進工場の建設費用は1基当たり200億米ドルに上る。UAEと協議している計画は、複数の工場から成り、投資総額は1000億米ドルを超える。サプライチェーン(供給網)の間では、UAEはTSMCを誘致するため、他国より高額の補助金を支給し、TSMC専用の海水淡水化施設を設置するとの情報が流れた。ただし、まだ初期段階の協議で、技術的な障壁で、進展しない可能性がある。
南科CoWoS工場、25年上半期
一方、TSMCは8月15日に購入を発表した液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)の南部科学園区(南科、サイエンスパーク)の第4工場(台南市新市区)で、2025年上半期(1〜6月)に、人工知能(AI)半導体向け先進パッケージング(封止)技術、チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)で生産を開始する予定だ。
このAP8工場は、設備メーカーなどに追加料金を払い、超特急で準備しており、来年の春節(旧正月、2025年は1月29日)前後にクリーンルームなどが完成する予定だ。半導体設備メーカーの▽香港商先進太平洋(ASMPTテクノロジー)、▽辛耘企業(サイエンテック)、▽弘塑科技(グランド・プロセス・テクノロジー)──などが緊急発注を受けたようだ。
TSMCは20日、新たに発表することはないと説明した。イノラックスは、すべて発表通りと説明した。
証券会社は、TSMCの24年のCoWoS月産能力は3万5000枚で、来年は7万枚に倍増すると予想した。
高雄第3工場、9月着工か
このほか、TSMCは南科楠梓園区(高雄市楠梓区)に2ナノメートル製造プロセスの工場を3基計画しており、1基目が来年第1四半期(1〜3月)に、2基目が来年第3四半期(7〜9月)に稼働する計画だ。サプライチェーン関係者は、3基目の工場は今月着工し、高雄市にA14プロセス(1.4ナノに相当)の工場も建設すると語った。
TSMCは、市場のうわさにはコメントしないと説明した。
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