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陳前総統が妻へ遺書、獄中生活の心境を吐露


ニュース 社会 作成日:2008年11月26日_記事番号:T00011835

陳前総統が妻へ遺書、獄中生活の心境を吐露

 
 国務機密費の着服容疑などで逮捕され、台北看守所に収監されている陳水扁前総統は25日、弁護士を通して妻の呉淑珍夫人と全台湾人民にあてた2通の遺書を発表した。

 陳前総統は、毎日、起床や就寝、食事時に流される拘置所内のラジオ放送で、台湾語の流行歌「家後」(2001年の大ヒット曲、作詞:鄭進一・陳維祥、作曲:鄭進一、歌手:江恵。「家後」は台湾語で妻の意味)を聴いて深く感動。自ら「給家後(妻へ)」と題する妻あての遺書をつづり、ガラス越しに面会した弁護士に見せて写し取らせた。

 歌詞のような形式でつづられた陳前総統の遺書には、「君を思わずにおれようか」「13日間がまるで13年のよう」と、妻への思いが随所に溢れているほか、「君の言うことを聞かずに勝手に政治の道を選び、総統なんかになってしまった自分が間違いだった、すべては終わりだ、もうやり直せない」と妻に対する謝罪も。

 遺書にはじめじめした湿気の高い拘置所での独房生活も描写されており、最後は「独立建国の志半ばにして、台湾の歴史の十字架で死なねばならない」と締めくくられている。

 陳前総統が台湾人民と党内同志にあてたもう一方の遺書は題して「名前はない」。「私の名前は死んでしまった、私はもう元の私ではない、新たな私の名前は2630(陳前総統の囚人番号)」と自分を引き合いに出した上で、「台湾という名前を認めない人もいるが、台湾こそがわれわれの名前であり、2,300万人の共通の名前だ」と訴えている。