ニュース 社会 作成日:2024年11月1日_記事番号:T00118391
大型の台風21号(アジア名・コンレイ)は31日午後6時40分、わずか5時間で台湾を通過したものの、各地に強風や豪雨をもたらし、街路樹の倒木、民家の屋根が吹き飛ぶ、土砂崩れ、道路冠水など被害が相次いだ。災害対策本部、中央災害応変中心の1日午後1時時点の統計によると、被害報告は9993件で、死者は2人、けが人は580人に上った。1日付自由時報などが報じた。
台北市南港区では、強風で屋根が吹き飛ばされた(YSN)
離島の蘭嶼(台東県)は風速17級(毎秒56.1~61.2メートル)を超える強風、合歓山(花蓮県、南投県)は風速17級と、観測史上最も強い風を記録したほか、台湾本島の各地でも、風速10級(毎秒24.5~28.4メートル)、風速9級(毎秒20.8~24.4メートル)の強風が吹いた。台北市では最大で風速11級(毎秒28.5~32.6メートル)の風が吹き、台北市政府の31日午後7時の統計で、18人がけがをした。
台北市は倒木被害が2000件近く報告され、倒木を避けながらの通勤や通学となった(31日=中央社)
29日午前0時から1日午前8時までの累計雨量は、宜蘭県や花蓮県では最大1200ミリメートル以上、台中市では最大1000ミリメートル以上、台北市は最大600ミリメートル以上、新北市、新竹県では最大500ミリメートル以上を観測した。
宜蘭県員山郷は31日、豪雨で一時、腰の高さまで冠水した(31日=中央社)
台北市内湖区で31日、バイクに乗っていた男性(48歳)が、倒れた電柱の下敷きとなり、死亡した。南投県仁愛郷では、小型トラックに倒木が直撃し、助手席の外国籍の女性(56歳)が死亡した。
運転手の男性は軽傷だった(31日=中央社)
南投県では4人と連絡が取れない状況だ。太魯閣(タロコ)国家公園(花蓮県秀林郷)で一時連絡が取れなかったチェコ籍の旅行者2人は31日、無事が確認された。
台湾電力(台電、TPC)によると、1日午前9時までに85万5649戸が停電し、大部分は復旧したものの、10万1893戸が停電している。
新竹科学園区(竹科、新竹サイエンスパーク)、中部科学園区(中科、中部サイエンスパーク)、南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)は、被害はなかった。
■台鉄、東部など一部運休
国営台湾鉄路(台鉄)は1日、架線が損傷したため、南港駅(台北市)〜汐止駅(新北市)で単線双方向運転を行うと発表した。台風のほか、地震が続く花蓮県では、東部幹線の花蓮駅〜台東駅は午後1時まで運休した。蘇澳新駅(宜蘭県)~花蓮駅を結ぶ北廻線などは運休した。土砂崩れで線路に流入しており、2日までに復旧する見通しだ。
台湾高速鉄路(高鉄)は1日、通常通り運行した。台北都市交通システム(MRT)、新北MRT、桃園MRT、台中MRT、高雄MRTも通常運転を再開した。
空の便は1日、国際線と両岸(中台)線814便のうち56便が欠航、域内線は240便のうち135便が欠航した。
■1日も一部休校
上陸時は強烈(台湾基準。日本では非常に強い~猛烈な強さに相当)だった台風21号は31日午後6時40分に雲林県麥寮郷から台湾海峡に抜け、中度(台湾基準。日本では強い~非常に強い勢力に相当)、軽度(弱い~並の強さ)と勢力を弱め、日本の方向に向かって北上している。
21県市政府は1日、山間部など一部を除いて、通常出勤とした。離島の連江県は、公共機関と学校を休みにする「停班停課」措置を取った。一部の学校も休校とした。
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