ニュース 機械 作成日:2024年11月6日_記事番号:T00118471
日本最大規模の日本国際工作機械見本市(JIMTOF、ジムトフ)が5日に開幕し、台湾の工作機械・部品の業界団体、台湾工具機零組件工業同業公会(TMBA)の会員企業69社が出展した。前回の2022年の約2倍。台湾企業は100社近い。ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場など日本政府の半導体産業推進を視野に、工作機械大手の東台精機(東台マシン&ツール)や工作機械部品大手、上銀科技(ハイウィン・テクノロジーズ)などが半導体設備向けや部品を展示している。6日付経済日報などが報じた。
TMBAの陳伯佳・理事長も現地入りした。台湾の出展企業の多くは、デジタルトランスフォーメーション(DX)、グリーントランスフォーメーション(GX)をうたう(5日=中央社)
工作機械大手の東台精機(東台マシン&ツール)は、日本のドライケミカルズ(本社・宮城県名取市、千葉哲也代表取締役)と共同開発した単軸ウエハー薄化装置を発表した。第3世代半導体の炭化ケイ素(SiC、シリコンカーバイド)ウエハーなど硬脆材料の加工に適している。
冷却装置の台湾最大手、哈伯精密(ハーバー・プレシジョン)は、日本メーカーと共同開発した半導体設備向け超低温冷却装置を展示した。AI(人工知能)サーバーの液冷システムも研究開発(R&D)している。今年の日本市場の売上高は10億円と想定している。
ハイウィンの卓文恒・董事長は、 兵庫県神戸市に工場を設置したのは、顧客に近いからだと語った。TSMCの熊本工場設置は意義深く、半導体製造向けのナノメートル位置決め装置、薄型大口径中空リニアモーター、ウエハー搬送ロボットなどの大口受注を次々と獲得したと明かした。
卓・董事長は、傘下の大銀微系統(ハイウィン・マイクロシステム)が来年、半導体設備のリニアモーターを日本の工場で組み立てる計画だと語った。日本の売上高は3年以内に100億円以上に倍増すると予測した。
ニデック傘下の工作機械メーカー、TAKISAWAの台湾子会社、台湾滝澤科技は、立形旋盤を展示した。日本ではあまり製造されていない上、大型の建設機械の需要が強く、数十組から見積もり依頼があったと説明した。台湾滝澤科技は、半導体向けのハイエンド複合加工機に続き、石英研磨機を開発し、9月から台湾企業に出荷している。
東台精機の担当者は、傘下の栄田精機(HONOR SEIKI)が航空宇宙向け前工程で1件4000万台湾元(約1億9000円)近い受注があったと明かした。
■来年Q2から景気回復へ
ハイウィンや東台精機、哈伯精密、台湾滝澤科技などは5日、顧客の引き合いが予想以上に多いと口を揃えた。来年第2四半期(4〜6月)から景気が徐々に回復する見通しで一致した。
機械業界団体、台湾機械工業同業公会(TAMI)の荘大立・理事長は、米国の大統領選挙の投開票で政治的な不確実要素が消え、利下げなど刺激策が行われれば、来年は機械業界の景気が徐々に改善し、今年を上回ると予想した。
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