ニュース 電子 作成日:2024年11月14日_記事番号:T00118613
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は13日、中部科学園区(中科、中部サイエンスパーク)で、台湾初となる零廃製造中心(ゼロウェイスト・マニュファクチャリング・センター)が稼働したと発表した。半導体製造工程の副産物の再利用で、廃棄物の処理委託を年間13万トン減らす。中科工場の廃棄物の85%以上に相当し、環境コストを15億台湾元(約70億円)削減できる。今後、南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)や海外にも、ゼロウェイストセンターを設立する計画だ。14日付経済日報などが報じた。
台中ゼロウェイストセンターは、CO2排出量を年間4万トン削減できる。台北市の大安森林公園の110個分に相当する(13日=中央社)
台中ゼロウェイストセンターは、中科管理局とTSMCのほか、▽長春石油化学(CCP)、▽成信実業、▽立盈環保科技──が技術協力する。敷地面積は4.45ヘクタールで、投資額は74億元以上。
台中ゼロウェイストセンターには、半導体製造工程の副産物の▽フッ化カルシウム汚泥、▽酸化シリカ汚泥(シリカ汚泥)、▽有機溶剤、▽イソプロピルアルコール(IPA)──のリサイクル工場がある。2023年に試運転を開始して以来、再生品の100%が基準を満たし、TSMCや他の産業に提供され、再利用されている。
今後は電子グレードの再生化学品を製造し、半導体の製造工程で再利用する計画だ。
台中ゼロウェイストセンターの模型(13日=中央社)■環境部と炭素捕獲MOU
TSMCは同日、環境部と、二酸化炭素(CO2)捕獲に関する提携覚書(MOU)に署名した。CO2捕獲や排出量削減、グリーン技術で協力し、ネットゼロ(温室効果ガス排出量実質ゼロ)達成を長期目標とする。
台中ゼロウェイストセンターに、台湾初の薄膜方式のCO2分離技術による一般廃棄物の熱処理施設(焼却炉)を建設する。捕獲したCO2は冷凍、液化し、再利用拠点または封じ込め施設に運搬する。
環境部は、世界でも焼却施設の二酸化炭素回収・貯留(CCS)技術は事業化しておらず、TSMCと事業化を模索すると説明した。
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