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作成日:2008年12月1日_記事番号:T00011928
王永慶氏に隠し子?遺産争いが新たな局面へ
10月15日に死去した台塑集団(台湾プラスチックグループ)創業者、王永慶氏(享年91歳)の莫大(ばくだい)な遺産をめぐるお家騒動は、このほど第4夫人とその子供の存在が明るみに出たことで、新たな局面を迎えている。
王永慶氏には戸籍上の妻、第1夫人・王月蘭さんのほか、第2夫人・楊嬌さんと第3夫人・李宝珠さんがいることは周知の事実。ところが今回林明珠さん(故人)という第4夫人が浮上した。林さんが王氏との間に生まれたとする2女1男が名乗り出たのだ。
11月28日発売の雑誌「時報周刊」によると、1953年当時、36歳だった王氏は20歳そこそこの林さんとの間に、3人の婚外子をもうけた。3人の子供はそれぞれ「雪貞」「文源」「雪映」と名付けられており、第2夫人との間に生まれた5人の子供「文洋」「文祥」「貴雲」「雪齢」「雪紅」と「文」と「雪」の文字が共通している。林さんは王氏と別れた後、子連れで「羅」姓の外省人と再婚し、子供たちは「羅」姓を名乗った。
約964億台湾元(約2,765億円)といわれる王氏の遺産は、第1夫人が半分の482億元を相続し、残り半分を子供たちが分けることになっている。第2夫人の5子と第3夫人の5子の計10人で分けた場合、1人当たり43億8,000万余元を相続するが、もし今回突然現れた3人が王氏の実子として遺産相続権を持った場合は、1人当たりの相続額は34億4,200万余元と、9億3,000万元少なくなってしまう。
王氏の息子を自称する羅文源氏(52)は、かつて台プラグループ傘下の南亜塑膠工業(ナンヤ・プラスチックス)の社員だったとか。羅氏は王氏の中年の頃とそっくりの顔立ちだとはいえ、他人の空似という可能性もある。DNA鑑定の結果に注目だ。