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「海角七号」の中国上映、「皇民化の影」で中止に


ニュース 社会 作成日:2008年12月1日_記事番号:T00011929

「海角七号」の中国上映、「皇民化の影」で中止に

 
 台湾で興業記録を塗り替えた大ヒット映画「海角七号」の中国上映が、急きょ中止になったもようだ。1日付聯合報によると、先日、中台協議のため来台し、同映画を鑑賞した海峡両岸関係協会(海協会)の陳雲林会長が、28日に北京で行われた台湾関連部会の座談会で「(戦時中に日本の植民地で日本語の教育や神社参拝を強要した)皇民化政策の影がみられる」と問題視する発言を行ったことが直接の原因のようだ。

 中国の「法制晩報」の30日報道によると、事情に詳しい関係者は同紙に対し、「理由ははっきりしないが、上映に関する段取りは既に中断した」と語ったという。

 聯合報は、中国共産党の幹部が陳会長の意見を受け、「この映画を大陸(中国)で上映した場合、中国人の民族感情が高まり、両岸(中台)の人々の意見が対立するため、現在の両岸雪解けムードには適さない」と判断したと伝えている。

 海角七号は60年前の植民地統治終了と共に台湾を去った日本人が、台湾人の恋人にあてた手紙を軸に、現代と過去の台湾人と日本人の交流が描かれている。陳会長は鑑賞当時、「台湾の海やロケ地の恒春の風景が美しく、舞台の南部に行ってみたい」と感想を語っていた。