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宝華銀、不良債権売却で不正疑惑


ニュース 金融 作成日:2007年6月27日_記事番号:T00001193

宝華銀、不良債権売却で不正疑惑


 財務危機が表面化している宝華銀行が、2005年に不良債権の一部を大株主の通宝資産管理公司に売却した際、代金のうち49億2,000万台湾元を2010年に支払うとした手形を受け取っただけで、実際には代金を回収せず、242億元の損失を出していたことが判明した。行政院金融監督管理委員会(金管会)は違法取引だった疑いがあるとして、検察に告発したもようだ。27日付経済日報が報じた。

 資産売却先の通宝資産管理公司は宝華銀の53億7,000万台湾元の増資に応じており、不良債権を大株主に形式的に売却した上で、増資させた手法の違法性が指摘されている。不良資産売却では代金を直ちに回収するのが通例だが、宝華銀は5年後に支払期限が来る手形を受け取っただけで、代金を受け取っていない点は極めて不自然とされる。

 会計士は「宝華銀の財務状況が改善しない場合、通宝が保有する宝華銀株の価値と通宝の債務償還能力では、手形決済ができず、新たに発生する不良債権については試算が困難」と指摘している。