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石油・化学
作成日:2008年12月1日_記事番号:T00011947
台塑董事長、「石化景気は来年回復」
台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)の李志村董事長は28日、石油化学産業の景気は既に底入れし、来年は需要が少なくとも70%の水準まで徐々に回復するとの見方を示した。29日付経済日報が伝えた。
李董事長は、「原油価格は落ちるところまで落ちた。石化原料価格も調整が進んでおり、川下の需要も回復してきている」とした上で、来年中東と中国で新たなプラントの操業が始まり、市場で供給過剰となる点を挙げ、「市場での価格競争は避けられないが、需要は回復しており、少なくとも過去の70%の水準まで回復するのではないか」と指摘した。
ただ、同社幹部は「石化景気がサイクルの底に達したのは確かだが、来年は依然として不確実な要素が多い」として、金融危機の長期化やテロ発生リスクなどに懸念を示した。
世界の有力エネルギー情報プロバイダー、プラッツによると、極東地区での直近の石油化学製品価格は底入れの傾向が強まっており、ポリ塩化ビニル(PVC)で1トン当たり595~605米ドルと前週を5米ドル上回った。このほか、ポリプロピレン(PP)も同5米ドル反発。ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)なども軒並み横ばいか、やや上昇で推移している。