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海運不況、市場健全化の契機に=海運業界


ニュース 運輸 作成日:2008年12月2日_記事番号:T00011967

海運不況、市場健全化の契機に=海運業界

 
 海運不況の長期化で、貨物船の運賃が暴落する中、台湾海運業界からは不況がむしろ市場健全化のきっかけになるとの指摘が出ている。2日付工商時報が伝えた。

 海運需要の大幅な冷え込みを反映し、載貨重量トンで15万トンを超える「ケープサイズ」のばら積み貨物船の1日当たり用船料は先週末時点で2,425米ドルまで下落した。今年5月20日の最高値(23万米ドル)に比べた下げ幅は実に99%に達した。海運市場専門の英市場調査会社クラックソンによると、10月の造船受注は載貨重量トンで前年同月比89%減の248万トンにとどまり、2006年以来の最低を記録した。

 これについて、中国航運(CMT)の周慕豪総経理は「船舶発注の大量キャンセルは数年来の船舶過剰の大幅な緩和につながる。運賃急落はむしろ投機筋を市場から追い出し、老朽船舶の解体が進むなど、運賃は合理的水準に戻る上でプラスになる」と分析した。

 一方、台湾航業は今年、「ハンディサイズ」の貨物船2隻を42億円で発注したが、来年に頭金を支払う段階で造船価格が大きく下落していた場合には、建造を放棄することも検討する。