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TSMCのA14製造プロセス、28年量産へ【図表】(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2025年4月25日_記事番号:T00121335

TSMCのA14製造プロセス、28年量産へ【図表】(トップニュース)

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は米国時間23日、カリフォルニア州で開催した技術フォーラムで、1.4ナノメートル製造プロセスに相当する次世代の「A14」製造プロセスについて2028年に量産を開始する計画を公表した。下半期(7~12月)に量産する2ナノ製造プロセスを上回る性能で、スマートフォンのAI(人工知能)機能を強化できる。25日付工商時報などが報じた。

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 A14製造プロセスは、2ナノと比べ、処理速度が15%向上、消費電力は30%低減する。チップの密度は20%以上高まる。TSMCは、開発は順調で、歩留まり率は予想より高いと説明した。

 バックサイド・パワーレール(裏面電源配線)を採用するA14製造プロセスは、29年に量産を開始する計画だ。

 証券会社は、TSMCの先進製造プロセスの大口顧客の▽アップル、▽エヌビディア、▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、▽クアルコム──などがA14の主要顧客になるとみている。

 TSMCの2ナノは下半期に新竹科学園区(竹科、新竹サイエンスパーク)宝山工場(Fab20)、南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)楠梓園区(高雄市楠梓区)の高雄工場(Fab22)で量産する計画だ。ハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)製品向けのA16(1.6ナノ相当)は、26年下半期に量産する計画だ。

■次世代の先進封止技術発表

 TSMCは同日、次世代の先進パッケージング(封止、アドバンスドパッケージング)技術、SoW-X(システム・オン・ウエハー・エックス)を発表した。27年に量産を開始する計画で、AI向け需要に対応する。

 SoW-Xは、超高速DRAM、HBM(高帯域幅メモリー)を12個以上集積できる。チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)技術を基にしており、CoWoSより処理速度が40倍に向上する。

 TSMCはこのほか、スマホ、車載用、モノのインターネット(IoT)向け新技術を発表した。

■半導体の30年生産額、1兆ドルへ

 TSMCは、ヒューマノイド(ヒト型ロボット)の発展に伴い、ロボットの脳に当たるプロセッサーやセンサー、電源管理で、より多くの先進半導体が使われ、半導体の生産額は、30年に1兆米ドルに達すると予想した。

 

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