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TSMC台中工場が年末着工へ、2ナノ以降を採用【図表】(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2025年5月16日_記事番号:T00121717

TSMC台中工場が年末着工へ、2ナノ以降を採用【図表】(トップニュース)

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は15日に新竹で技術フォーラムを開催し、台中工場(Fab25)は年末に着工すると説明した。2ナノメートル以降(A16、A14など)の先進製造プロセスを採用し、2028年に量産する計画だ。TSMCは、今年は世界で合計9基の工場を建設する計画で、AI(人工知能)が先進半導体需要をもたらすと楽観した。16日付工商時報などが報じた。

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 張宗生・先進技術とフォトマスク工程副総経理は、17~20年は年平均3基の工場を建設し、21~24年は年平均5基の工場を建設しており、今年はさらにペースを上げると説明した。TSMCが今年建設する工場9基は、台湾の半導体製造工場が6基、先進パッケージング(封止)工場が1基、海外の半導体製造工場が2基だ。

 TSMCは25年下半期(7~12月)に2ナノで量産する計画だ。張・副総経理は、歩留まり率は既に90%以上と説明した。22年に着工した新竹科学園区(竹科、新竹サイエンスパーク)宝山工場(Fab20)、南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)楠梓園区(高雄市楠梓区)の高雄工場(Fab22)が2ナノ量産拠点だ。

 TSMCは、2ナノ量産2年目のテープアウト(設計完了)案件は5ナノの同期の5倍に当たると説明した。2ナノ強化版のN2Pは26年に量産、N2Xは27年に量産する。A14(1.4ナノに相当)製造プロセスは28年に量産する計画だ。

 TSMCは3ナノについて、4月までに70件以上テープアウトしたと説明した。今年は生産能力を60%拡大する目標だ。

■半導体業界、30年に1兆ドルへ

 張暁強(ケビン・ジャン)シニア副総経理兼副共同営運長(共同最高執行責任者、Co-COO)は、AIが5ナノ以降の先進半導体製造や封止の需要をもたらし、30年に半導体産業の生産額は1兆米ドルに達すると予想した。AI、ハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)関連が45%を占め、スマートフォンは25%を占めると予想した。

 25年の世界半導体産業は10%以上成長すると予想した。

■ロボットと自動運転に期待

 万睿洋・アジア太平洋業務処長は、生成AI、自律型AI(自律型AIエージェント)に続き、(現実世界の物理的な法則や環境を理解し、それに基づいて行動・判断できる)フィジカルAI(物理AI)が次のトレンドになると予想した。特に、AIを搭載したヒューマノイド(ヒト型ロボット)や自動運転できる自動車が重要な応用だと指摘した。

 TSMCは、30年にAIを搭載したロボットが13億台投入され、350億米ドル規模に上ると予想した。40年は40億台に増加し、そのうち6億5000万台がヒューマノイドと予測した。自動車については、30年に自動車の10%が自動運転になると予想した。

 

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