ニュース 電子 作成日:2025年5月20日_記事番号:T00121771
訪台中のグラフィックスプロセッサー(GPU)大手の米エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は19日の講演で、AI(人工知能)スーパーコンピューターを構築する「AIファクトリー」計画を発表した。▽電子機器受託製造サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)、▽ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)、▽国家科学および技術委員会(国科会、NSTC)──と協力して台湾初の大型AIスパコンを構築する。学生や研究者、科学者、ベンチャー、大企業までAIスパコンを使えるようにし、台湾のAIインフラ整備、ソブリンAI(主権型AI)構築を進める。20日付経済日報が報じた。
フアンCEOは19日、エヌビディアのAIスパコン構築で、台湾のテック産業のエコシステムの素晴らしさを証明できると語った(19日=中央社)
フアンCEOは19日、きょう20日に開幕するアジア最大級の情報技術(IT)見本市、台北国際電脳展(コンピューテックス台北)の基調講演で明らかにした。
AIスパコンは、エヌビディアのAI向けGPU、Blackwell(ブラックウェル)を1万個搭載する。エヌビディアのGPUアーキテクチャ「Blackwell Ultra」は、GB300 NVL72プラットフォームを搭載し、高速GPUインターコネクト技術「NVリンク」を使用する。
鴻海傘下の晶兆創新(ビッグイノベーション)が台湾初のエヌビディアクラウドパートナーとなる。TSMCの研究者はAIスパコンを利用して研究開発(R&D)を進める。
国科会は、台湾のテック産業に対し、クラウドAIコンピューティングのリソースを提供し、各分野のAI発展やAI応用を支援する。国科会の呉誠文・主任委員は、台湾の南部に、AIを中心とする産業のエコシステムを構築し、AI産業を発展させ、最終目標としてスマートAIアイランドを目指すと説明した。
■ロボット産業、1兆米ドルへ
フアンCEOは同日の講演で、汎用ロボット産業は次の1兆米ドル規模の産業に成長すると予想した。
エヌビディアのフアンCEOは19日、汎用ロボット産業に期待感を示した(19日=中央社)
AIの発展については、認知AI、生成AI、自律型AI(自律型AIエージェント)と進化し、次はフィジカルAI(物理AI)だと説明した。フィジカルAIは、自動運転車の道路状況の感知や、工場でのロボットの自立走行やピッキングに運用できる。
新製品については、次世代のAI向けGPU「GB300」を第3四半期(7~9月)にリリースすると説明した。
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