ディスプレイサーチの謝勤益大中華区総経理は27日、「(パネル産業は)下流で在庫が高まってきており、今年の出荷ピークは5~7月と予想される」と発言した。パネルメーカーの今年の利益のピークは第3四半期になり、第4四半期はそれを下回る見通しだという。
パネル業界は4月以降急速に活況を呈したが、顧客メーカーが過剰な発注を行っているという疑念も起き、下半期の市況の不安材料になっていた。謝総経理によると、この第2四半期より下流のシステムメーカーや販売ルートの在庫がすでに高まりをみせている。モニター用パネルの在庫は従来の4~5週から6週間以上に、ノートパソコン用は以前の3週から4週になった。現段階の在庫はパネルメーカーにとって許容範囲内だが、慎重な対応が求められるという。
一方、個別の製品では17インチおよび19インチモニター用パネルが依然逼迫している状況で、価格は7月も引き続き上昇する。韓国メーカーの第7世代生産ライン振り向けにより、19インチワイドモニターパネル、および15.4インチノートパソコン用パネルは、6月末に至って逼迫状況がかなり改善されている。間もなくコンシューマエレクトロニクス製品の需要旺盛期に入るため、液晶テレビ用パネルの需要が高まり、32インチ、40インチ、42インチは需給が逼迫する。
旺盛な需要に支えられて第3四半期のパネル価格は安定し、同季がパネルメーカーにとって今年の利益の頂点になる。第4四半期の見通しについて謝総経理は、「第3四半期の末端市場の動向によって決まる。業界は第4四半期に慎重な見方をしている」と語った。
28日付工商時報は謝総経理の見解に対し、「第4四半期に小さな反落はあるかもしれないが、パネルメーカーが生産と在庫を上手に管理すれば大きな景気崩落は防げ、その後さらに上昇傾向を保てるだろう」という見方を示した。