ニュース その他分野 作成日:2025年6月10日_記事番号:T00122166
財政部統計処が9日発表した5月の輸出総額は、前月比6.3%増、前年同月比38.6%増の517億4300万米ドルで、過去最高を更新した。前年同月比で、過去15年で最大の増加幅だった。AI(人工知能)やハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)向けに▽サーバー、▽グラフィックスカード、▽コンピューター部品──などの出荷が堅調だったほか、米国が4月9日に発動した相互関税を90日間猶予したことで、駆け込み出荷が相次いだためだ。10日付経済日報などが報じた。
■電子・ICT製品が7割超
主要製品別では、情報通信技術(ICT)製品やオーディオ・ビジュアル(AV)製品は、前年同月の2.1倍の198億8600万米ドルで、前月に続き過去最高を更新した。輸出総額の38.4%を占めた。
半導体などの電子部品は前年同月比28.4%増の172億600万米ドルで、輸出総額の33.3%を占めた。前年同月比では、過去3年2カ月で最大の増加幅だった。うち半導体は30.1%増の161億1200万米ドルだった。
パネルなどの光学・精密機器は9億8100万米ドルで前年同月比10%増加した。
従来型産業は、▽ベースメタル(卑金属)、27億400万米ドル(前年同月比5.7%増加)、▽機械、22億9000万米ドル(7.7%増加)──などが増加した。
一方、▽プラスチック・ゴム製品、16億6900万米ドル(前年同月比4.7%減少)、▽化学品、15億5300万米ドル(6.6%減少)、▽鉱産物、9億900万米ドル(27.4%減少)──などが減少した。
鉱産物の輸出額の減少は、原油価格の下落と一部の製油所の保守点検が理由だ。
■米国輸出が3割
主要輸出先別では、米国は前年同月比87.4%増の155億1500万米ドルで、前月に続き過去最高を更新した。1992年9月以来、33年ぶりに輸出総額の30.0%を超えた。
中国(香港含む)は、前年同月比16.6%増の140億5600万米ドルだった。輸出総額の27.2%を占めた。
東南アジア諸国連合(ASEAN)は、前年同月比52.3%増の98億2800万米ドルだった。欧州は、33億2200万米ドルで、ほぼ横ばいだった。日本は、17.5%増の23億3300万米ドルだった。
メキシコは17億7400万米ドルで、前年同月の2.7倍だった。
■下半期は逆風
1~5月の輸出総額は前年同期比24.3%の2299億6000万米ドルだった。財政部統計処の蔡美娜・処長は、米国の相互関税の90日間猶予は7月9日までのため、6月は出荷の前倒しで追い風が続くが、下半期(7~12月)は逆風が吹くと指摘した。
蔡・処長は、出荷の前倒しで、6月の輸出総額は457億~499億米ドルで、前年同月比15~25%増と予測した。上半期(1~6月)の輸出総額は22.6%増の2757億米ドルとなり、同期として過去最高になる見込みだ。
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