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米台が宇宙港開発を協議、2時間半で移動可能へ(トップニュース)


ニュース その他分野 作成日:2025年7月22日_記事番号:T00123010

米台が宇宙港開発を協議、2時間半で移動可能へ(トップニュース)

 米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)は21日、ロケットの打ち上げや宇宙船の離着陸を行う施設、宇宙港(スペースポート)建設の可能性について、米国と台湾が協議していることを、フェイスブック(FB)で明らかにした。宇宙空間を通過するサブオービタル飛行(準軌道飛行、弾道飛行)が実現すれば、台北とヒューストン間の移動時間は最短2.5時間に短縮される。国家科学及技術委員会(国科会、NSTC)が今年3月に台湾初の国家ロケット発射場として屏東県満州郷の九棚村を選定しており、宇宙港の候補地となりそうだ。22日付中国時報などが報じた。

/date/2025/07/22/00spaceport_2.jpg宇宙港のイメージ図(AITのFBより)

 米国テキサス州のヒューストンから台北まで、通常の旅客機で15~16時間かかるが、宇宙飛行機(スペースプレーン)なら理論上、わずか2.5時間で移動できる。米国は既に発射技術があるが、乗客が加速度(G)に耐えるための対策はまだ確立されていない。

 AITは、宇宙港について台湾の関係機関と初歩的な意見交換を開始しており、協力の実現可能性について評価を進めていると説明した。初期段階では、無人の貨物輸送任務が中心となり、技術の進展に伴い、有人飛行も期待される。

 国科会は、台湾と米国の宇宙協力の可能性に対し、台湾としては前向きだが、宇宙輸送に関する具体的な計画と方針については、評価と協議が必要だと説明した。

■屏東県、「宇宙村」に期待感

 宇宙港は、人工衛星や有人・無人の宇宙船などを地球の大気圏に出入りさせるための地上施設だ。発射方式は、ロケットで打ち上げる垂直型と、宇宙飛行機に搭載して空中から分離・点火し、軌道または準軌道へと到達させる水平型がある。

 宇宙飛行機を離着陸させるには特別な条件を備えた空港が必要だ。米国には、テキサス州ヒューストン市のエリントン空港をはじめ20カ所あり、台湾には基準を満たす空港はない。

 国科会は今年3月、屏東県満州郷の九棚村に、台湾初となる国家ロケット発射場を設置することを決定した。具体的な計画と環境影響評価(環境アセスメント)を進め、2030〜31年に設置する目標だ。

/date/2025/07/22/00pintong_2.jpg台湾初の国家ロケット発射場を設置する屏東県満州郷の九棚村(屏東県政府リリースより)

 周春米・屏東県長は当時、宇宙産業、エコツーリズム、ロケット発射場観光を結びつけ、九棚村を「宇宙村」として発展させたいと語っていた。

 

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