ニュース 機械 作成日:2025年7月23日_記事番号:T00123041
自動化やロボット産業の業界団体、台湾智慧自動化・機器人協会(TAIROA)をはじめ、機械産業や電子産業の6つの業界団体が共同で22日、AI(人工知能)を搭載するロボット産業の発展を推進する「台湾AIロボット産業大連盟」を発足した。▽台湾製AIロボット開発や部品の台湾生産化、▽医療や介護、物流、災害救助などでの活用──を進め、2030年にAIロボット産業の生産額1兆台湾元(約5兆円)を目指す。半導体に続く、経済で台湾を守る「護国神山」産業にする。23日付経済日報などが報じた。
蕭美琴・副総統(2列目の右5)は22日の発足式で、「AIロボットは次なる産業革命のエンジンだ」と語った。効率化のほか、高齢化や人手不足などの問題を解決できると指摘した(22日=中央社)
台湾AIロボット産業大連盟は、台湾智慧自動化・機器人協会のほか、▽台湾雲端物聯網産業協会(クラウドコンピューティング&IoTアソシエーション・イン台湾)、▽台北市電脳商業同業公会(TCA)、▽台湾区電機電子工業同業公会(電電公会、TEEMA)、▽台湾機械工業同業公会(TAMI)、▽台湾工具機零組件工業同業公会(TMBA)──が共同で設立した。
参加予定の企業は、▽機械や自動車部品大手、和大工業(HOTA)、▽工作機械部品大手、上銀科技(ハイウィン・テクノロジーズ)、▽東台精機(東台マシン&ツール)、▽台中精機廠(ビクター台中・マシナリー・ワークス)、▽産業自動化ソリューションの所羅門(ソロモン・テクノロジー)、▽協調ロボットメーカーの達明機器人(テックマン・ロボット)、▽産業用コンピューター(IPC)の新漢(ネクスコム・インターナショナル)──など。
台湾AIロボット産業大連盟は30年までに、▽自律移動ロボット、▽脚付きロボット、▽ヒューマノイド(ヒト型ロボット)、▽特殊用途ロボット──の4つの共同プラットフォームを開発し、台湾製ロボットを5種類開発する目標だ。
このほか、ロボットの▽意思決定システム、▽駆動・制御、▽センサー、▽動力──システムの部品の台湾生産化を進め、台湾製(メード・イン・台湾、MIT)のサプライチェーン(供給網)を構築する。
また、▽医療、▽介護、▽物流、▽農業、▽製造、▽飲食、▽災害救助、▽点検──の分野で、AIロボット利用を促進する目標だ。
■自動化トレンドは止まらない
台北市電脳商業同業公会の理事長を務める液晶パネル大手、友達光電(AUO)の彭双浪(ポール・ポン)董事長は、台湾は半導体、センサー、システム統合まで、ICT(情報通信技術)サプライチェーンが構築されており、AIロボット産業の推進に最適だと述べた。
台湾智慧自動化・機器人協会の絲国一・理事長は、台湾のAIとロボット産業の24年生産額は既に6600億元近く、既にソフトウエア、ハードウエアのサプライチェーンがあるので、AIが加われば、ロボットの高度化が可能だと指摘した。
テックマンの黄識忠・営運長(COO、最高執行責任者)は、自動化のトレンドは長期的に続くと指摘した。当初は、スマート工場の支援、続いてサービス業に導入されると説明した。ヒューマノイドの導入は、コストやスマート化のレベルが鍵になると指摘した。
■AI人材育成、1千万人目標
行政院経済発展委員会は22日、「AI新十大建設計画」草案などについて、第2回の顧問会議を行った。AI人材検定を設けるなどし、40年のAI人材育成目標を1000万人へと、従来の100万人から引き上げる。
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