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TSMC熊本第2工場、28年にも3ナノ量産へ(トップニュース)


ニュース 電子 作成日:2026年2月6日_記事番号:T00126826

TSMC熊本第2工場、28年にも3ナノ量産へ(トップニュース)

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の魏哲家(シーシー・ウェイ)董事長は5日、高市早苗首相と首相官邸で面会し、建設中の熊本第2工場で3ナノメートル製造プロセスを導入する計画を伝えた。2028年に量産を開始する予定で、日本初の3ナノ生産拠点となる。魏・董事長は、人工知能(AI)とスマートフォンは3ナノプロセスを採用しており、熊本第2工場は地域発展を促進するだけでなく、日本のAI産業の礎(いしずえ)となると述べた。6日付経済日報などが報じた。

/date/2026/02/06/00ccwei_2.jpgTSMCの魏・董事長は、高市首相の著書『美しく、強く、成長する国へ。』を持参して訪問した(首相官邸リリースより)

 熊本第2工場の3ナノは当面、グラフィックスプロセッサー(GPU)大手、米エヌビディアなど米国のAI顧客向けになるとみられている。業界関係者は、28年前後に大口顧客の需要が2ナノに移行するとみられ、南部科学園区(南科、南部サイエンスパーク)Fab18工場が2ナノやA16(1.6ナノに相当)に対応し、熊本第2工場が3ナノ受注を引き継ぐと予測した。

 業界関係者は、熊本第1工場は稼働率が低く、昨年第3四半期(7~9月)まで赤字が続いており、熊本第2工場に先進プロセスを導入しても、日本だけでは顧客が足りないと指摘した。

 熊本第2工場は昨年10月に着工し、電気自動車(EV)向けなどの半導体を6~12ナノで生産する予定だったが、需要が見込めず、生産計画を見直したようだ。市場調査会社、オムディアの南山明アナリストは、当初の7ナノ需要が見込めないほか、AIの3ナノや2ナノ移行が予想より早いことや、台湾有事リスクを考慮したと分析した。

 日本メディアの報道によると、熊本第2工場の投資額は170億米ドルへと、従来の122億米ドルから39%引き上げられるようだ。日本政府は、日本の半導体製造能力を強化するとして、補助金を増額する考えのようだ。

■高市首相「経済安全保障」

 高市首相は5日、X(旧ツイッター)に投稿し、3ナノ半導体はデータセンター向けに限らず、高市内閣が戦略分野に定めるAIロボティクスや自動運転向けに使われていく世界最先端の半導体だと指摘した。これまで台湾に立地が集中していた3ナノレベルの最先端工場が日本に立地することは、戦略物資である半導体のグローバル・サプライチェーン(供給網)強靭化(きょうじんか)や我が国の経済安全保障の観点から、大きな意味があると記した。熊本県のTSMC誘致は今や九州全体に経済波及効果をもたらしており、まさに「シリコン・アイランド九州」の復活だと強調した。

/date/2026/02/06/00takaichi_2.jpg高市首相は、TSMC熊本工場の経済効果は大きく、3ナノは経済安全保障の面でも大きな意味があり、協力関係を強化したいと述べた(首相官邸リリースより)

 6日付聯合報は、8日に衆議院選挙の投開票が控えており、魏・董事長の高市首相訪問のタイミングは「興味深い」と指摘した。

 TSMCは9日、初めて日本で董事会(取締役会)を開催する予定だ。市場では、日本での生産計画の詳細について協議するとみられている。

 TSMCの3ナノ半導体は、台湾や日本のほか、米国でも生産される予定だ。龔明鑫・経済部長は5日、海外で先進製造プロセスの生産が増えても、TSMCは台湾投資を減らしておらず、台湾の産業が空洞化することはないと説明した。

 経済部の統計によると、5ナノ以降の先進製造プロセスの生産能力は、30年に台湾85%、米国15%の比率に、36年には台湾80%、米国20%の比率になる見通しだ。日本で3ナノ工場が1基増えても、1~2ポイントしか影響はないと説明した。

 TSMCは昨年第4四半期(10~12月)に最先端2ナノの量産を開始した。A16(1.6ナノ相当)は今年下半期(7~12月)に、A14(1.4ナノ相当)は28年に量産する予定だ。

 日本では、ラピダスが27年に2ナノを量産する計画だ。

 

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