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ソマリア海域、台湾船舶保護で軍艦派遣検討


ニュース 政治 作成日:2009年1月9日_記事番号:T00012706

ソマリア海域、台湾船舶保護で軍艦派遣検討

 
 中国政府が海賊事件が多発するソマリア海域で、軍艦による自国船舶保護の対象に台湾船舶も含める姿勢を示している問題で、行政院大陸委員会(陸委会)は8日、台湾の主権イメージが傷つくとして、ソマリア海域への艦船派遣が可能かどうか関係官庁が検討を進めていることを明らかにした。9日付自由時報が伝えた。

 中国側は台湾船舶から航行保護を依頼されていると主張しているが、台湾側は台湾船舶が中国側に航行保護を受けることは認められないとの立場だ。

 台湾海軍は「準備ができている」との立場を示しているが、国防部、外交部、陸委会などの官庁が急きょ検討を開始した段階で、現時点では政策決定には至っていない。 

 派遣艦船としては、戦闘能力が高くないラファイエット級フリゲート艦の派遣が検討されている。ただ、補給艦が修理中であることなど、遠洋航海には問題も指摘されている。補給艦がなければ、燃料補給などのために途中寄港が必要となるが、ルート上に外交関係がある国がないため、各国に非公式に協力を打診しなければならないなど困難を伴う。

 ソマリア海域を通過する台湾船舶は1週間当たり10~12隻で、これには遠洋漁船は含まれていない。台湾が艦船を派遣することになれば、ソマリア海域で中台が同じ海域で主権を誇示する異例の展開となる。