ソニーは8日、ポケットサイズの超小型ノートパソコン(ノートPC)、「VAIO type P」を、台湾を含む世界の主要市場で発表した。市場では同製品に対し、「華碩電脳(ASUS)の低価格ノートPC(ネットブック)、Eee PCに触発されたもの」との見方が出ているが、台湾での発表会に日本本社から参加したVAIO事業本部企画戦略部門の織田博之統括本部長は、「Eee PCの登場以前から開発を進めたソニー独自の製品」とこれを否定した。また、価格もEee PCなどネットブックの低価格路線とは異なり、一般的なノートPCと変わらない設定のため、競合しないもようだ。9日付工商時報が報じた。
「VAIO P」シリーズの発表会に参加した織田統括本部長(右から2番目)。「同製品はネットブックではない」と差別化を訴えた(8日=中央社)
「VAIO type P」は、幅245ミリ×奥行き120ミリ×高さ2センチ未満という封筒大の大きさで、重さ634グラムという規格内に一般ノートPCが持つ機能をすべて備える。ディスプレイは8インチワイド型を搭載、CPUはインテルの「Atom Z520/1.33GHz」を採用している。台湾での販売価格は64GB(ギガバイト)ソリッドステートドライブ(SSD)搭載機種の「P15」が3万6,800元(約10万円)、60GBの従来型HDD搭載機種の「P13」が2万6,800元となっている。
なお「VAIO type P」は広達電脳(クアンタ・コンピュータ)が受託生産するとの観測が出ている。