ニュース
運輸
作成日:2009年1月14日_記事番号:T00012829
広州貨物チャーター便が全面停止、積替不可で利益出ず
昨年12月15日から運航が始まった中台間の直航貨物チャーター便のうち、中華航空(チャイナエアライン)と長栄航空(エバー航空)が運航権を持つ広州線が今月に入り全面的に停止している。中台間空運協議の「中台間貨物のみ輸送可」という規定により、中国から台湾を経由して第三国・地域へと向かう「積み替え貨物」が搭載できないため、平均積載率がわずか20%となっていたことが主な原因だ。14日付工商時報が報じた。
月に合計15便の運航割当を保有する中華航とエバー航は、当初1便当たり2万米ドル以上の利益を見込んでいたが、中華航は3便、エバー航は1便運航したのみで、同路線の運航停止を余儀なくされた。また上海線も同様の理由で、積載率は約60~70%といった状態で、1往復当たりの収入も見込みより4万米ドル少ない状態だという。
台北市航空運輸同業公会の蘇宏義理事長によると、交通部は運航開始前、「対岸(中国)の航空会社との提携して運営すれば、積み替え輸送は可能」との見方を示したが、実際は認められなかった。
業者によると、まず台湾の貨物フォワーダーを受取人として台湾に貨物を送り、その後第三国・地域の受取人への契約書を新たに作成するという方法もあるが、業者や荷主は処分を恐れて発注しないという。