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CCPのフェノール生産中断、同業に追い風


ニュース 石油・化学 作成日:2009年1月14日_記事番号:T00012838

CCPのフェノール生産中断、同業に追い風

 
 高雄県大発工業区で起きた有毒ガス漏出事故を受けて、長春人造樹脂廠(CCP)のフェノールプラント(年産20万トン)は復旧のめどが立っていない。それ以前の定期補修と合わせて、既に3カ月も操業が中断している。同社の操業中断は同業の台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー)、信昌化学工業にとっては追い風となっている。14日付経済日報が伝えた。

 同開発区の化学工プラント関係者は、有毒ガス漏出事故の真相が解明されるまで、CCPの操業再開は困難とみている。

 台化と信昌化学はそれぞれ年産40万トン、34万トンのフェノールプラントを保有しており、正常に稼働している。CCPの操業中断などでアジアのフェノール市場では供給が減り、取引価格は1トン当たり500米ドル以上で下げ止まった。

 フェノールは主にフェノール樹脂や接着剤、プリント基板の原料として使われるが、需要後退で一時は取引価格が同400米ドル前後まで下落していた。しかし、アジア各地での減産効果で相場は徐々に回復している。業界では春節(旧正月)後にさらに反発を見込む声が上がっている。