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中国に機密流出、総統府職員を逮捕


ニュース 社会 作成日:2009年1月15日_記事番号:T00012852

中国に機密流出、総統府職員を逮捕

 
 台北地検は14日、総統府の機密資料を中国の国家安全部関係者に漏らしていた疑いで、総統府専門委員の王仁炳容疑者と立法委員秘書の陳品仁容疑者を逮捕し、関係先の家宅捜索を行った。15日付中国時報が伝えた。
 
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王仁炳容疑者。総統府職員が中国への機密漏えいで逮捕されたのは初めてで、社会に衝撃を与えた(14日=中央社)
 
 調べによると、王容疑者は昨年3~4月ごろ、廖国棟立法委員(国民党)の秘書を務める陳容疑者を通じ、中国側に機密資料を漏えいし、謝礼を受け取っていた疑い。漏えいした資料の件数や内容については調査中だが、少なくとも2、3件とみられる。

 機密漏えい疑惑は情報機関が把握し、法務部調査局に捜査を依頼する形で発覚した。台北地検は同日、総統府4階の事務室や王、陳両容疑者の自宅など4カ所を捜索した。検察は中国側からの報酬授受について調べるため、両容疑者の預金通帳なども押収した。

 検察側は陳水扁政権から馬英九政権への引き継ぎ文書、馬英九総統の就任準備資料などが漏えい資料に含まれている可能性があるとしている。

 王容疑者はおとなしく慎重な性格で、陳前総統が台北市長だった時代からの側近。陳水扁政権下で、高雄市の都市交通システム(MRT)建設工事をめぐる汚職疑惑で辞任した陳哲男・元総統府副秘書長と同じ屏東師範学院の出身だという。