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作成日:2009年1月15日_記事番号:T00012874
鴻海、STB欧州大手から受注
鴻海精密工業が、欧州のセットトップボックス(STB)大手のアドバンスド・デジタル・ブロードキャスト(ADB)から受注を獲得した。鴻海はモトローラのSTB受託生産も行っており、ADBからの受注獲得で、STB受託生産分野でも世界市場での地位をさらに強固なものとした。15日付工商時報が報じた。
昨年売上高3億米ドル以上が予想されているADBは、鴻海のSTBソフトウエアのシステム統合力および設計力、研究開発(R&D)力などを好感しており、14日に両社の提携を発表した。
ADBのAndrew Rybicki最高執行責任者(CEO)は、今後5年以内に世界で5億世帯以上がSTBを利用し、2007年から12年までの世界のSTB出荷台数は複合年間成長率で16.8%に上るという予測を語った。特にIP STBに成長を見込んでいる。
STBの台湾最大手、金仁宝集団傘下の泰金宝科技(カルコンプ・エレクトロニクス)は、昨年ADBから全出荷台数の約4割に当たる250万台を受注したとみられる。ADBは今年もカルコンプを主力発注先と位置付けているが、鴻海が新たな受託先として加わったことでカルコンプの製品ライン、出荷状況にどの程度の影響がもたらされるか業界の注目を集めている。