ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

中台直航、7月にも定期便化


ニュース 運輸 作成日:2009年1月16日_記事番号:T00012911

中台直航、7月にも定期便化

 
 現在チャーター便形式で運航されている空運の中台直航路線が、今年7月に定期便に格上げされ、双方の航空会社に以遠権も認められる見通しだ。実現した場合、空運直航は実施1年で完成を迎え、今後、路線や便数がさらに充実していくとみられる。16日付工商時報が報じた。
 
T000129111

業務を開始した中国南方航空台湾事務所。中国企業の台湾進出は、まさに時代の変化を象徴している(15日=中央社)
   
 航空業界の関係者によると、直航の定期便化および以遠権付与については、5月末までに実施が予定されている馬英九政権発足後第3回目の中台公式協議で討論され、合意書が取り交わされる見通し。発効は40日後のため実現は7月となる。以遠権の行使によって台湾の航空会社は中国の都市を経由して欧州や中央アジア各国に飛行でき、中国の航空機も台湾を経由して北米や南米に向かうことができるようになる。

 中国の航空業界関係者によると、現在、北米などに向かう中国の旅行客は日本や韓国で乗り継ぎをするケースが多いが、台湾は中国語が通じるため、乗り継ぎができるようになれば台湾を選ぶ可能性が高いという。

 中台間の直航チャーター便は現在1週間当たり108便が運航されている。中華航空(チャイナエアライン)によると、上海便は搭乗率が休日95%、平日87%と好調だ。中国南方航空(チャイナ・サザン・エアラインズ)でも上海線は90%以上、他の路線も合わせた平均は86%となっている。定期便化と以遠権による利便性向上は、直航のさらなる利用増に貢献しそうだ。

中国南方航空、台湾事務所を開設 
 
 中国南方航空は15日、台北市民生東路三段で台湾事務所の開所式を行った。100%中国資本の企業として、台湾で会社登記を行い、事務所を設立したのは同社が初めてだ。司献民同社董事長は、「台湾の航空業界と密接に協力し、両岸(中台)のダブルウィンを達成したい」とあいさつした。

 同事務所には、赫凌志総経理をはじめ4人の幹部が中国から派遣されている。なお、同社傘下の廈門航空(アモイ航空)は、既に昨年12月16日に事務所をオープンさせている。

 中国南方航空は342機の飛行機を保有し、昨年第1~3四半期の売上高は420億人民元(約5,473億円)で中国の業界最大規模。これまでの輸送旅客数は延べ2億8,000万人以上で、現在旅客輸送量は世界4位だ。

 中国の航空会社では、▽中国国際航空(エア・チャイナ)▽中国東方航空(チャイナ・イースタン・エアラインズ)▽上海航空▽海南航空──が既に事務所の設立認可を受けており、7月に予定される直航路線の定期便化後、事務所は支社に格上げされる見通しだ。