生命保険各社の2008年新規契約分の保険料収入は、国泰人寿保険(キャセイライフ)が前年比19.2%増の2,060億台湾元(約5,600億円)で過去最高を更新し、業界首位の座を維持した。昨年は利率変動型商品と積立型商品が好調で、業界全体の新規契約保険料収入は、前年比13.8%増の8,552億元だった。生保業界団体の人寿保険商業同業公会の統計として、17日付工商時報などが報じた。
一方業界2位には前年比56.7%増の1,280億元だった富邦人寿保険が入り、一昨年2位だった新光人寿保険は、昨年下半期に利益優先へと方針を変更したことで、前年比9.1%減の898億元で3位に転落した。
昨年年初は高利率の連動債がよく売れたが、下半期に米証券大手リーマン・ブラザーズが破綻(はたん)して連動債に問題点が浮上すると、大部分の生保各社は銀行の定期預金よりもメリットの高い、利率変動型商品の販売に注力したことで、新規契約の大幅成長をみせた。
また、生保商品の販売はこれまで販売員がその中核を担ってきたが、銀行の窓口販売への販売経路のシフトが顕著になってきた。初年度保険料収入に占める販売員による保険料収入が昨年初めて5割を割り込み、一昨年から12.6ポイント下落の49.2%(4,206億元)となった。一方で、銀行の窓口を通じた初年度保険料収入は昨年、全体の47.8%(4,091億元)へと、一昨年から13.4ポイント上昇した。