損保会社の華山産物保険は17日、保険金支払い原資が不足したため行政院金融監督管理委員会（金管会）から業務停止命令を受けた。損保会社が業務停止命令を受けるのは、2006年の国華産物保険以来２社目。18日付工商時報が伝えた。
業務停止命令を受け、同社の顧客に対する保険金支払いは、政策性保険と強制保険（地震保険、強制加入の自動車保険など）に関しては産物保険安定基金によって全額が保障される。商業火災保険、任意加入の自動車保険などに関しては、保険金の90％、300万元が支払いの上限となる。
今後の清算手続きに向け、現職と過去３年以内に辞任した同社役員には出境禁止、財産移転禁止の処分が取られる。
同社はリスクベース自己資本比率が長期にわたり200％を下回り、金管会から改善を求められていた。そして、数日前に同社は自ら金管会に対し、資金不足で保険金の支払いができない状況にあることを伝えていた。
同社は1951年設立で、前身の太平産物保険は国民党政権と共に台湾に渡ってきた。昨年９月末の純資産はマイナス８億7,800万台湾元（約23億8,000万円）、累積損失は28億7,800万元、昨年の保険料収入は15億8,000万元で、市場シェアは1.6％だった。
