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中国鋼鉄の中鴻鋼鉄統合、公平会が認可


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2009年1月22日_記事番号:T00013025

中国鋼鉄の中鴻鋼鉄統合、公平会が認可

 
 中国鋼鉄(CSC)による系列中鴻鋼鉄との経営統合案が21日、公平交易委員会(公平会、公正取引委員会に相当)によって認可された。中国鋼鉄は今後、中鴻鋼鉄の過半数株式を取得する見通しで、中国鋼鉄、中鴻鋼鉄、中龍鋼鉄(ドラゴン・スチール)の鉄鋼3社による経営統合が視野に入った。22日付経済日報が伝えた。

 中鴻鋼鉄は中国鋼鉄を引き受け先とする40億台湾元(約106億5,000万円)の増資を実施する予定だ。中鴻鋼鉄の郭啓華総経理は、「増資による資金は財務体質の改善に充てる。中鴻の株価は上昇余地があり、増資計画の先行きを楽観している」と述べた。

 公平会の周雅淑報道官は、「両社の経営統合による全体的な経済利益は競争が制限されることによる不利益より大きい」と認可理由を説明した。

 公平会はまた、熱延、冷延鋼材は国際的に流通している資材である上、世界貿易機関(WTO)加盟国はゼロ関税を採用しており、仮に両社が価格をつり上げようとしても、川下業者は海外メーカーから輸入が可能なため、両社合併が鋼材価格上昇につながる可能性は小さいと判断した。

 中国鋼鉄は現在、中鴻鋼鉄の株式を40%以上保有している。中鴻鋼鉄は08年1~9月期に58億元の利益を上げたが、下期の鉄鋼価格値下がりで、第4四半期には96億5,000万元の損失を計上し、通年で38億元の赤字に転落した。中鴻鋼鉄は中国鋼鉄株を大量保有しており、評価損計上も業績悪化に拍車をかけた。