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作成日:2009年1月22日_記事番号:T00013029
AUO・奇美電のパネル09年出荷、初のマイナス成長を予測
友達光電(AUO)と奇美電子(CMO)の2大パネルメーカーの出荷枚数は今年、それぞれ前年比12%減と5%減で、初のマイナス成長になるとの予測が21日、BNPパリバ証券によって示された。22日付工商時報が伝えた。
同証券はこの理由について、液晶テレビの世界市場の落ち込みを挙げている。液晶テレビ出荷台数の今年の複合年間成長率(CAGR)は10%と、昨年の88%から急激に鈍化すると予想している。市場調査機関、アイサプライ(iSuppli)の15%、IDCの20%などの予測値を下回っていることについては、「米国で失業率が高く、販売台数と関係の深い新築住宅の販売も低迷している中では、需要の刺激は困難」としている。米国の販売台数成長率は第3四半期で前年比34%、第4四半期で23%と急速にペースダウンしており、今年も高い成長率は見込めない。
また、需要の低迷に加え、テレビのブランドメーカーがパネルの自社調達に動くことも、台湾大手2社にとって不利だとしている。期待される中国メーカーによる総額22億米ドルの調達については「この規模は09年のテレビブランドメーカーによる年間需要1,000万台の金額に等しく、08年の台湾メーカーからの調達率が30%だったことから見れば、09年中にすべてが出荷につながる確率は低い」として、直ちに大きな効果を生むことには懐疑的な見方を示した。