液晶パネル最大手、友達光電(AUO)が22日発表した2008年第4四半期の業績は、純損失が265億9,500万台湾元(約700億円)と前期の純利益26億8,300万元から大幅に悪化、過去最悪の赤字となった。通年の純利益は前年比61.7%減の216億4,200万元だった。23日付経済日報などが報じた。
陳来助AUO総経理は前期の大幅赤字について、在庫管理費用に関する新会計基準「財務会計準則公報第10号」を同期業績から適用したためと説明した。アナリストの予測では、10号会計基準を適用しなかった場合の赤字額は150億~160億元。なお、韓LG電子の同期の赤字額は約166億元だった。
前年比60%の減収
一方、AUOの昨年第4四半期の連結売上高は、中小型パネルの出荷が前期比で23%減少したことなどを受け、前期比42.6%減、前年同期比61.58%減の597億5,000万元、通年では前年比11.7%減の4,239億元だった。第4四半期の粗利益率は大型パネル平均出荷価格(ASP)の同28%下落などで、マイナス35%となり、前期の8%、前年同期の27%から大きく落ち込んだ。
陳炫彬副董事長からは、コンシューマ向け製品の不振で今年第1四半期の稼働率はわずか50%が予測されるが、四半期ごとに業績を改善していくという目標が示された。
また、今年の資本支出は500億元以下と、昨年の982億元から半分近くに抑えられる予定だ。同社は今年の世界市場のパネル需要は昨年より10~20%成長、供給は15~18%の成長とみており、需給がほぼ均衡となると予測している。