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第37回 難解用語(10)


ニュース 商業・サービス 作成日:2009年2月2日_記事番号:T00013062

第37回 難解用語(10)

SEO?

 SEOという略語をご存知でしょうか。Search Engine Optimizationの略で、「サーチエンジン最適化」などと訳されます。Search Engineという言葉も少し前まではなかったので、SEOは新語から派生した新語の略語…というややこしい用語になります。今回からは難解用語の最終フェーズということで、このSEOについて考えてみましょう。

 ある日、ある企業にある営業マンが現れて「御社のホームページはSEOがされていないから、検索しても出てこない。きちんとSEOに対応したホームページに作り直さないか」という商談を始めました。セールストークでは「SEOに対応したホームページにすると、検索結果が上位の方に出てくる。1ページ目の上位に出ることさえ可能だ。そうしなければ、何十ページ何百ページもめくらないと出てこない。これではホームページを持っている意味がない」と言うのです。

 人間というものは、たとえそれがどんな種類のものであっても欲望には弱いもの。この話を聞いた担当者は、ホームページを作り直すだけで、ヤフーやグーグルでうまくいくと1ページ目、それも最初の方に出るのか!それなら…と。また、そんな上位に出るのなら、ネットを使ったビジネスだってできそうだ。うちもいよいよECか。などと欲望はエスカレートするのでありました。

 少し冷静に考えると、ホームページを作り直しただけで検索結果がそんな上位になるはずがありません。しかし、こんな話にころっと騙される人が多いのも事実です。騙されるという表現は少し言い過ぎかも知れませんが、現実にはSEOに対応したところで、検索結果がそんなに上位になるはずはありませんから、実際には騙されたも同じことです。もう少し正確に言うと、SEOを考慮していないよりは、考慮した方が検索結果が上位になる可能性がある、という程度でしょう。

 さて、この話には続きがあります。上司も、そんなに効果があるのならと稟議を通し、大枚をはたいてSEO対策を考慮したホームページに作り変えたものの、やっぱり検索結果は芳しくありません。そのホームページを特定するようなキーワードで検索すると、確かに上位には来るのですが、汎用的な語句で検索すると何十ページ繰っても出てこないくらい下位に沈んだままです。

 ここでその営業マンは、「検索結果は少しは上位になったはずですが、SEOはホームページに施すだけでなく、検索システム全体に行わないと、1ページ目にはなかなか出ません。必要なら次の段階のSEOをしましょう」と言い始めます。これは何かというと、キーワード型の広告だったのです。

 今やグーグルやヤフーで検索結果を上位に出すにはキーワード型の広告は必須といわれています。このことは、お金を払ってキーワード型の広告を出稿すれば、検索結果上位に間違いなく出るということを意味します。SEOとは検索結果の上位に出すためのもの、と考えれば確かにキーワード型の広告出稿もSEOと言うことができますが、それはいかがなものでしょう。

(つづく)


マジカルサイト台湾 松木立安