ニュース 社会 作成日:2009年2月5日_記事番号:T00013156
中国語で「烏賊」といえばイカのこと。では「烏賊車」は?直訳すれば「イカ車」になるが、これはまるでイカが墨を吐くように、大量の排ガスや黒煙を出して走る車を指している。なんとも乙なネーミングだ。
行政院環境保護署は、大気汚染を引き起こすこのイカ車を減らそうと、今年1月から約5年ぶりに懸賞金制度を再開した。イカ車の情報を提供すれば、1件当たり300台湾元(約800円)の懸賞金が出るという。
情報提供には、車種やナンバープレート、排煙状況、撮影地点や日時がはっきり分かる写真3枚が必要だ。自動車、バイク、バス、トラック、ごみ収集車、パトカー、軍用車両などすべて対象になる。
環境保護署によれば、1月のイカ車の情報提供数は1万5,000件で、ここ10年来の最高を更新。上位10人はいずれも200件以上という情報提供の達人ぞろいだったとか。
台南市在住の侯さん(27)はコンピュータープログラマー。4年前から友人と共同経営しているコンピューター修理店が業績不振で、月収6万~7万元(約16万~18万6,000円)が半減していた。ある日、環境保護署がイカ車の情報提供を奨励しているのを知り、6,000元でカメラを購入。早朝からバイクに乗って「出勤」し、多いときには1日60件余りの情報を提供した。
「イカ車がこんなに多いとは思わなかった」という彼は、排ガスや黒煙をはっきり撮影できるよう、風のない天気の良い日を選び、撮影角度にも注意したとか。その結果、1月に情報を提供した590台のうち405台が「合格」し、計12万元余りもの懸賞金を獲得した。
台南市在住の李さんは、夫の失業をきっかけに、イカ車の情報提供を始めるようになった。夫がバイクを運転し、李さんが後部座席で撮影するという二人三脚だ。1月の情報提供数は709台と台南市でトップだったという。
この懸賞金制度は、失業や無給休暇で収入減に悩む人たちには朗報かもしれない。懸賞金が収入にもなり、環境保護にも貢献できる一挙両得の「イカ車ハンター」は、今後ますます増えそうだ。
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