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道端の花を摘んだ主婦、現行犯逮捕で7時間拘束


ニュース 社会 作成日:2009年2月6日_記事番号:T00013188

道端の花を摘んだ主婦、現行犯逮捕で7時間拘束

 
 台中県豊原市に住む主婦、高麗棋さん(56)は4日昼ごろ、豊原大道脇の歩道沿いでコスモスを見つけた。自宅に持ち帰って植えたいと思った高さんは、午後2時ごろ、スコップを持って再度訪れ、コスモスを2株掘り起こした。

 すると待ち構えていたのだろうか、すぐに豊東派出所の警察官2人が近づき、高さんを窃盗犯で現行犯逮捕。手錠を掛けられて訳も分からず派出所へ連行され、事情聴取を受ける羽目に。

 警察によれば、コスモスは豊原市役所が緑化のために植えたもので、れっきとした公有財産。しかし高さんは、雑草と一緒に生えていたコスモスが公有財産だという認識は全くなかった。

 コスモスの所有者として同市清掃隊を代表して呼び出された林秋森隊員によれば、コスモスは1株1台湾元(約2.7円)。そこで、高さんが2株分2元を賠償することで両者の間で和解が成立した。

 しかし高さんは警察から地方検察署に移送される際には「足かせ」まではめられ、事情聴取の際を除いてずっと手錠を掛けられていたというから、まるで凶悪犯扱いだ。結局、午後9時半に釈放されるまで、実に7時間も拘束されたことになる。

 豊東派出所では、高さんはスコップとビニール袋を所持しており、明らかに窃盗の意図があったとして、規定通り手錠を掛けたと説明している。

 一方、陳清龍台中県議員は、今回の事件は警察官が口頭で注意すれば済むことで、全く針小棒大だと憤慨。

 目下、毎年春節(旧正月)前後に実施される治安改善期間に当たることから、陳議員は警察官が自分の成績を上げるためにやり過ぎたと推測している。

 なお、豊原市では2008年、年間100万元を超える公有財産が窃盗被害を受けたという。公有財産の窃盗は、6カ月以上5年以下の実刑、拘留または500元以下の罰金が課せられる。「知らなかった」では済まされない。