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3千元で豪邸が当たる開運福袋、当選しても無効?


ニュース 社会 作成日:2009年2月13日_記事番号:T00013347

3千元で豪邸が当たる開運福袋、当選しても無効?


 
 「開運福袋を買って、豪邸を当てよう!」──。台北市在住の中年主婦、汪偉琳さんがインターネットの広告サイト「寄集集」に出した広告が話題を呼んでいる。
 
 離婚後、3人の子供を育てている汪さんは、不動産業者に委託していたマンション2物件が8カ月たっても売れず、頭を抱えていた。そんなとき、ドイツで女性が宝くじを作って別荘を売ったケースがあることを知り、福袋の販売で不動産を売るアイデアを思い付いたという。
 
 汪さんの物件は、馬英九前総統の旧宅と同じ文山区仙岩路の閑静な住宅街にある築14年および築29年の2物件で、総額約2,660万台湾元(約7,100万円)。汪さんは物件1件につき、1個3,000元の福袋を5,000個販売するという。
 
 抽選方法は、参加者が13~20日に汪さんの口座に福袋の代金を振り込み、それに基づいて汪さんが福袋を発送。福袋の中身は、マンションの見学会の入場券と抽選券で、抽選は28日午後、現地で弁護士とメディア立会いの下に実施する。
 
 福袋が4,200個以上売れた場合は予定通り抽選を行うが、4,200個未満の場合は1週間延期。それでも4,200個に達しなかった場合は、手数料を差し引いた2,000元が参加者に返金される仕組みだ。
 
 1,000万元以上の豪邸が当たる3,000元の福袋、といえば大変お得なような気もするが、「こんな福袋、絶対に買わない!」と笑うのは学者や財テク専門家らだ。「販売者は刑法の賭博(とばく)罪に触れる可能性がある」と指摘する弁護士もいる。財団法人消費者文教基金会も、違法と認定された場合当選は無効となる、と注意を呼び掛けている。
 
 もし抽選を実施できた場合、1物件最高1,500万元で不動産を売却できるし、実施できなかった場合でも、参加者から1人当たり1,000元の手数料を取ることができるので、まさに濡れ手に粟。一方、当選した場合の贈与税は参加者の自己負担。なんとも不公平なルールだ。
 
 販売前から争議を呼んでいるこの福袋、果たしていくつ売れるだろうか。