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作成日:2009年2月13日_記事番号:T00013348
総統関連商品が不振、かつての威光失われる?
台湾ではかつて、総統就任を記念した金貨やクレジットカードなど関連商品が人気を集めていたが、不景気や前総統の汚職事件を受けて陰りがみられるようだ。13日付工商時報が伝えた。
新光銀行(当時は誠泰銀行)が2000年に陳水扁前総統の就任を記念して発行したクレジットカード「台湾之子公益カード」は、利益の一部で経済的弱者らを支援するための基金運営をうたい、当初4万枚の発行枚数を誇った。しかし、汚職事件の捜査が進むにつれ利用額が2割前後も減少、支払い延滞率も他社のカードを大幅に上回る水準となった。解約率も昨年は15%に達したという。
歴代の総統が就任するたびに中央銀行が発行する記念硬貨セットは、金貨と銀貨各1枚に正・副総統の肖像が刻まれている。08年に当選した馬英九総統のものは、当時の金価格が1オンス900米ドルまで高騰していたこともあり、ピーク時の価格は3万2,000台湾元(約8万5,400円)に達した。しかし、現在は国際価格の下落で貴金属店での買い取り価格が2万9,800元まで落ち込んでいる。ただ、04年のものは最高でも1万7,500元だったため、まだ利益は見込めるようだ。コイン収集家によると金貨の価格は単に国際相場を反映しただけだという。
このほか、陳前総統の住居である、台北101ビル近くの高級マンションは、価格が昨年の1坪当たり120万~150万元から100万元前後まで下がっているという。周辺道路に常に報道陣の中継車が停まっていることも、価値を下げる要因になっているとみられる。