南部科学工業園区管理局の陳俊偉局長はこのほど、主力の光電産業が不景気で大きな影響を受け、園区進出企業で大量解雇が相次いだ事態を受け、新たにクリーンエネルギーや医療器材など将来性がある産業分野の集積地を目指す考えを示した。景気循環の影響を受けにくい産業基盤を固めることが狙いだ。16日付経済日報が伝えた。
同園区では昨年、5,000人もの解雇が行われ、地元経済に大きな影響を与えた。陳局長は「液晶パネル産業は金融危機の津波で影響を受けたが、クリーンエネルギーと医療器材の集積地を目指すことで、南部科学園区の産業多角化を図り、景気変動による衝撃に耐えられるようにしたい」と指摘した。
同園区では既に茂迪科技(モーテック・インダストリーズ)、生耀光電(グロリア・ソーラー)、宇通光能(オーリア・ソーラー)などが進出しており、クリーンエネルギー産業の発展条件を整えている。今後は多結晶シリコン、シリコンウエハー、シリコン太陽電池、薄膜太陽電池などの産業チェーン強化に努めていく。
一方、同園区は今年から「バイオテクノロジー医療器材産業集積発展計画」(期間4年、予算17億台湾元=約45億8,000万円)を始動させ、高雄園区を研究拠点と位置づける。歯科・整形外科用ハイレベル医療器材、医療用合金、医学美容、その他バイオ医療器材などの分野を強化していく方針だ。