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中銀総裁、急激な台湾元安に口先介入【図】


ニュース 金融 作成日:2009年2月19日_記事番号:T00013494

中銀総裁、急激な台湾元安に口先介入【図】

 
 彭淮南中銀総裁は18日、為替レートは市場に委ねるとしてきた姿勢を改め、記者会見で急激な台湾元安を懸念する「口先介入」を行った。19日付蘋果日報が伝えた。
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 台湾元相場は18日に10日連続安を記録し、市場関係者は輸出競争力を確保するため、韓国ウォンと安値を争う狙いがあると分析している。これについて彭総裁は、「安値競争は好ましいことではない。結末は同じだ」と急激な為替変動による悪影響を懸念した。一方で、彭総裁は両手で弧を描き、「台湾元相場は大安森林公園の柳の木のように柔軟性があってこそ折れない」と強調し、為替変動は市場の需給を反映した正常なものだとの認識を示した。

 輸出減少は韓国が3カ月連続、台湾は5カ月連続で、過去3カ月の輸出減少率は韓国が前年同期比23.2%に対し、台湾は36.6%に達する。このため、市場は輸出競争力を確保するため、通貨当局が台湾元安を容認しているとみている。

 一方、彭総裁は韓国ウォンの下落は経常赤字と外貨準備高の減少を反映したもので、外貨準備高が増加している台湾とは状況が異なるとの認識を示した。その上で、造船、石油化学、鉄鋼の輸出貢献度が高い韓国と情報通信産業を中心とする受託生産に頼る台湾では産業構造が異なる点を挙げ、「これは為替レートで説明可能な問題ではない」と指摘した。