携帯電話受託生産の華冠通訊（アリマ・コミュニケーションズ）は20日までに、鶯歌工場を閉鎖し、中国の呉江工場（江蘇省蘇州市）に生産を移転することを決めた。３～４月にかけ、100人前後が解雇される見通しだ。21日付経済日報が伝えた。
華冠通訊は当初、スマートフォンを生産する倚天資訊からの受注を見込み、鶯歌工場を存続させる予定だったが、宏碁（エイサー）が昨年３月に倚天の買収を発表して以降、華冠へのスマートフォン生産委託の話は立ち消え、コスト上昇に耐えられず、呉江工場への全面的な生産移転を余儀なくされた。
鶯歌工場の稼働コストは毎月1,500万台湾元（約4,026万円）前後で、呉江工場への移転後は月1,000万元のコスト削減を見込む。
一方、同業最大手の華宝通訊（コンパル・コミュニケーションズ）もこのほど、約40人を対象とする人事異動に着手した。能力が伴わない従業員の整理解雇が目的。携帯電話受託生産業界では今後も人員削減の動きが相次ぎそうだ。
