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ABS樹脂、家電需要でライン稼働率が6〜8割に


ニュース 石油・化学 作成日:2009年2月24日_記事番号:T00013587

ABS樹脂、家電需要でライン稼働率が6〜8割に

 
 中国で、農村への家電普及のための「家電下郷」プロジェクトの推進により、家電製品の筐体(きょうたい)などに使用されるABS(アクロルニトリル、ブタジエン、スチレン)樹脂の需要が拡大、中国の生産メーカーのライン稼働率はこの2月、60~80%まで回復した。このため現地生産や輸出でABSを供給している奇美実業や国喬石油化学(グランド・パシフィック・ペトロケミカル)の業績への寄与が見込まれる。24日付工商時報が伝えた。
 
 奇美実業と国喬石化は2008年、江蘇省鎮江で子会社6社を合併し、中国最大となる年間70万トンのABS生産拠点を立ち上げている。台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー、台化)の寧波工場も生産能力が年間35万トンに達し、中国国内での競争が激しくなっている。
 
 中国でのABS樹脂需要は08~10年は年間成長率9%、10~15年も6%を維持する見込みだ。なお、中国はABS需要の約55%を輸入に頼り、輸入市場の80%までを台湾および韓国メーカーが占めている。