ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

意外と不健康な菜食、半年で激やせ吐血も


ニュース 社会 作成日:2009年2月27日_記事番号:T00013666

意外と不健康な菜食、半年で激やせ吐血も

 
 中国語で「素食」といえば、質素な食事ではなく、菜食のことを意味する。台湾では、素食専門店は街中で見られるポピュラーな存在で、宗教上の理由からではなく、健康のために菜食を取る人も多い。

 台湾のベジタリアン人口は約200万人と、全人口の約1割。そのうち、肉類のみならず卵や乳製品も一切取らない完全なベジタリアンは約4割だ。

 一般には健康に良いと思われている菜食だが、実際にはそうでもないらしい。三軍総医院(台北市)は最近、菜食で体を壊した患者2人のケースを紹介している。

 まず1人目は、アレルギー体質の23歳の男性。体質改善のために半年前から菜食を始めたが、体重が11キログラムも落ち、吐血。激やせから腸閉塞を引き起こしたことが判明した。

 続いて、2年前から菜食を始めた43歳の男性。全身の力が抜け、胸が苦しくなり、手足がしびれて体重も減少。ビタミンB12不足から、悪性貧血を起こしていたことが分かった。

 この2人は極端なケースだが、一般に菜食を続けると、ビタミンB12や必須脂肪酸、オメガ3の欠乏症になる可能性が高い。卵や牛乳に含まれるビタミンB12は、不足すると悪性貧血や動脈硬化などを引き起こしやすく、魚や亜麻仁油(フラックスシードオイル)に含まれるオメガ3不足は、心臓病を引き起こしやすいという。健康のために始めた菜食で健康を損なってしまっては、本末転倒だ。

 7月からは食品衛生法の改正で、ベジタリアン仕様として現在使われている「可素食」「素食皆宜」などの表示が撤廃され、卵、乳製品などを含むかについて明確に区別して表示することが義務付けられる。ベジタリアンにとっては朗報だ。