太陽電池の昇陽光電科技(ソーラーテック・エナジー)や旺能光電(デルソーラー)、および太陽電池用シリコンウエハーの中美矽晶電子(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ)、シリコンウエハーと太陽電池いずれの生産も手掛ける緑能科技(グリーン・エナジー・テクノロジー)の2月売上高は、主要市場である欧州での需要減による価格下落を受け、前月比で軒並み減収となった。9日付工商時報が伝えた。
現在、太陽電池のオファー価格は1ワット当たり2米ドルを割り込むまでに下落している。このため、2月は台湾元安が進んだものの、各社売上高は▽昇陽、1億9,500万台湾元(約5億5,000万円、前月比45.2%減)▽旺能、2億7,100万元(同18.6%減)▽緑能、5億3,800万元(同8.97%減)──と大幅に減少し、現時点で未発表の中美晶も2けた減の7億元余りとなる見通しだ。
工商時報は、需要不振による価格下落の圧力が、中美晶など川上のシリコンウエハーメーカーまで及んでいると指摘している。緑能は利益確保のため、受注量の抑制も行う構えだ。
1月売上高が低水準だったため、前月比で27.2%の増収となった益通光能(イートン・ソーラー)も、2月売上高は7億4,200万元にとどまり、昨年ピークだった9月の16億元と比べると大きく落ち込んでいる。業界関係者は「景気回復の兆しはまだ見えない」と指摘した。