3月の輸出総額は155億9,000万米ドルで前月比23.8%増、1日平均でも5億300万米ドルと、2月の4億5,000米ドルから11.8%増加した。前年比でも3月はマイナス35.7%と、昨年12月のマイナス41.9%、今年1、2月合計のマイナス37.2%から減少幅が縮小している。財政部の7日発表の貿易統計を基に8日付工商時報が伝えた。
この統計結果が景気の底打ちを意味するかとの質問に対し、財政部の林麗貞統計長は「今後2~3カ月にわたり、前月比で成長が続けば底打ちと言える」と慎重な姿勢を崩さなかった。工商時報は「輸出額が過去4カ月で最高を記録したことは、春節(旧正月)明けからの緊急受注や在庫補充の動きが輸出に好影響を与えた結果」と分析している。
一方、3月の輸入総額は前年比49.5%減の121億7,000万米ドルで、春節などの季節的要素を除けば過去最大の下落幅となった。輸入額減少の主な原因について、林統計長は「輸入原油価格が1バレル当たり43.3米ドルと前年比で53.8%下落するなど、原油と原料価格が大幅に下落したため」と説明した。
輸出増と輸入減を受け、3月の貿易黒字は34億1,000万米ドルと2007年12月以来の最大となった。
第1四半期通期では▽輸出、405億5,000米ドル(前年比36.6%減)▽輸入、320億6,000米ドル(同47.2%減)▽貿易黒字、84億9,000米ドル(同155%増)──だった。