ニュース 商業・サービス 作成日:2009年4月10日_記事番号:T00014666
2012年に5,500億台湾元(約1兆6,400億円)の観光収入達成を目指す大型観光振興計画が9日、行政院会(閣議)で決定された。今年から300億元の予算を投じて海外大手ホテルチェーンの誘致や、MICE(ミーティング、インセンティブ、コンベンション、エキシビション/イベント)向け大型会議・宴会場の整備などへの支援を行っていく。観光産業の域内総生産(GDP)に占める割合を2%以上に高め、観光大国への仲間入りを果たすことが目標だ。10日付工商時報などが報じた。
9日開幕した上海世界旅遊資源博覧会には、観光局の幹部が初めて参加した。中国人観光客が今後の観光市場発展の鍵とみて、台湾の魅力を売り込んだ(9日=中央社)
賴瑟珍交通部観光局長は振興計画を打ち出した背景について、中国人観光客の台湾観光開放、中台直航便の今後の便数増、以遠権の実現を観光市場拡大の好機ととらえていることを明らかにした。
昨年台湾を訪れた観光客は延べ384万人で、12年には550万人への引き上げを目指す。増加幅の延べ166万人のうち、72%に当たる120万人が中国人観光客になるとみている。また、インドや中東、東南アジアの富裕層を新たに開拓すべき市場と位置付けるほか、日韓や欧米観光客の既存市場の深耕も図る。
300億元の予算は、今年はまず30億元、来年から12年まで毎年90億元を投入する。これにより、12年までに観光産業への2,000億元の民間投資呼び込みと、観光産業の就業人口40万人を狙う。
また、海外の大手ホテルチェーンの10社以上の誘致を目指す。毛治国交通部長によると、既に仏アコーホテルズ、仏メリディアン、米マリオット・インターナショナルが台湾進出を決定した。アコーは桃園国際空港でノボテルホテルを着工しており、メリディアンは台北市信義計画区、マリオットは台北市内湖への進出を計画している。
全土5地域で魅力を創造
振興計画では、全土を5地域に分けて、各地が特色を生かして観光地としての魅力の創造・強化に取り組む。5地域とテーマは、▽北部、生活の台湾▽中部、産業の台湾▽南部、歴史の台湾▽東部、スローライフの台湾▽離島、島嶼の台湾──。
「生活の台湾」である北部は、華人の文化・芸術拠点という位置付けで、ファッショナブルな都会や客家文化を主軸として、蒋介石・蒋経国元総統親子の史蹟や張学良将軍の旧居などの観光拠点を、中国や東南アジアの旅行客を中心にアピールしていく。
東部は先住民文化とスローライフを主軸に、創作料理や自然生態農場、自転車レクリエーション活動などを目玉にする。離島は、澎湖は国際リゾート島としての発展を目指し、金門・馬祖は戦跡や民俗文化で観光客を引きつける。
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