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風力発電の民間最大手、撤退を示唆


ニュース 公益 作成日:2009年4月14日_記事番号:T00014726

風力発電の民間最大手、撤退を示唆

 
 台湾最大にして唯一の民間風力発電会社、独インフラベストは13日、「立法院の今会期で再生エネルギー発展条例が成立しなければ、台湾から撤退する」と表明した。馬英九総統の就任後初となる全国能源会議があす(15日)開かれ、23日からは風力発電を含むエコロジー産業の発展に4年で500億台湾元(約1,500億円)を投じる「新能源産業旗艦計画」がスタートするタイミングで、政府の取り組み姿勢に強く疑問を投げ掛けた格好だ。14日付工商時報などが報じた。
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5億ユーロの投資消滅

 インフラベストは、2000年より台湾西部に風力発電機の設置を開始し、既に73基を運転。施行許可・設置許可を受けたものを含めれば124基で、台湾全土の風力発電機の41%に当たる。

 フェイフェル同社会長は同日記者会見を開き、再生エネルギー発展条例が6年にわたって遅々として成立しないことに対し、「再生エネルギーを発展させようという決心を政府が持っていないことを示している」と強く批判した。その上で、「台湾から撤退することになれば、今後5年間に計画している約5億ユーロ(約670億円)の投資を取りやめることになる」と指摘した。

 フェイフェル会長はまた、台湾への投資継続が困難と判断せざるを得ない悪条件として、▽風力発電の電力買い取り価格が1キロワット時(kWh)当たりわずか2台湾元(約6円)と世界平均の3.2元に比べ安すぎること▽世界金融危機の発生を受けて融資が受けられなくなっていること──の2点を挙げた。その上であすの全国能源会議で、電力買い取り価格を2.8~4元まで引き上げるよう政府に要求すると語った。

成立前に価格適用も

 尹啓銘経済部長はインフラベストの撤退示唆発言に対し、「経済部能源局は既に100回以上立法院へ出向いてコミュニケーションを図っている」と述べ、経済部が傍観しているわけではないと強調した。王運銘能源局副局長も「既に草案に含まれている電力の買い取り方式を、条例成立前に業者へ適用することも検討している」と釈明した。

決意なければ机上の空論に

 工商時報は、馬政権による省エネ・CO2削減および再生エネルギー利用に関する取り組みについて、「優先政策項目に掲げてきたが実行スピードは遅い。エネルギー3法(温室効果ガス排出削減法、再生エネルギー発展条例、エネルギー税法)に進展は全くみられない」と批判した。

 その上で、再生エネルギー発展条例が6年もの間成立が先延ばしにされたのは、同条例が利権にかかわることから、多くの立法委員が独自法案を提出して混乱と対立を招いてきたためだと指摘。政府が初志貫徹の決意を固めなければ、エコ産業の発展は机上の空論に終わると警告した。

【図】