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作成日:2009年4月27日_記事番号:T00014976
観光バス不足が深刻、中国人観光客の急増で
中国から台湾を訪れる観光客が大きく増加する一方、台湾でも卒業旅行などのシーズンに当たっているため、観光バスが不足する事態が頻繁に起きている。三華旅行社の中国人観光客ツアーでは24日、バスを手配できず282人が1日中ホテルで待機させられるという事態も発生したため、交通部観光局は5月1日から、排気量7,000cc以上の観光バスについて、これまで7年としてきた使用年数期限を10年まで拡大することを決定した。26日付聯合報などが報じた。
三華旅行社のバスが手配できなかった問題については、観光局と旅行業品質保証協会が24日夜に探し回った結果、何とか8団体分27台のバスを都合できた。しかし、ツアーの半数以上が9人乗りマイクロバスでの旅行となったという。観光局は三華旅行社に対し、5月1日から3カ月の業務停止処分を下した。
観光バス業者によると、旅行業界は不毛な値下げ競争の悪循環に陥っており、交通部は中国人団体観光を取り扱う業者向けに、1日1台当たり8,500台湾元(約2万4,500円)以上という観光バスの価格規定を設けているものの、実勢価格は6,000元以下まで下がっているという。
今回の事件について業界では、常日ごろ値下げを迫られているバス業者が、旅行業者に対する警告のため、故意に手配に応じなかったという見方も出ている。