4月の輸出総額は148億5,000万米ドルで前年同月比34.3%減と、減少幅が3月の35.7%から引き続き縮小したものの、前月比では4.8%(7億4,000万米ドル)の減少となった。林麗貞財政部統計長は「最悪の時期は過ぎたが、回復のスピードは極めて緩慢だ」との見方を表明した。財政部が7日発表した貿易統計を基に8日付工商時報が伝えた。
中国からの緊急受注について林統計長は、中国(香港を含む)向けは、前月比7,000万米減少したものの、香港を除くと1億9,000万米ドル増加しており、効果はあったとの認識を示した。また、輸出額全体に占める中国(香港を含む)向けの割合は1月の29.9%から4月は41.8%に拡大し、過去最高だった2007年9月の44%に近付いた。。
その他の国・地域別向けも前月比で、▽米国、2億7,000米ドル減▽欧州、1億4,000万米ドル減▽日本、2,000万米ドル減▽東南アジア諸国連合(ASEAN)主要6カ国、1,000万米ドル減――と軒並みマイナス成長だった。
一方、輸入総額は127億1,000万米ドルで、前年同月比41.2%の大幅減だったものの、金額では過去5カ月間で最高水準に回復した。ただし資本設備の輸入額は前年同月比51.29%減で史上3番目の下落幅となり、金額も16億8,100万米ドルとIT(情報技術)バブル崩壊の影響を受けた2001年9月並みの水準に落ち込んだ。
1~4月累計では、輸出総額が553億9,000万米ドルで前年同期比36%減、輸入総額が447億7,000万元で同45.6%減と、ともに過去最悪の下落幅となった。