台北国際電脳展(台北国際コンピューター見本市、コンピューテックス)が6日閉幕した。主催の中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)の葉明水副秘書長によると、今年、コンピューテックスがもたらす商機は200億米ドルに上り、昨年の190億米ドルより10億米ドル拡大する見通しだ。7日付工商時報などが報じた。
コンピューテックス主催、TAITRAの葉明水副秘書長。世界的な景気低迷や新型インフルエンザ(H1N1)感染拡大など不安要素は多かったが、参観者数は予想を上回り、台北市のホテルは満室が続出した(6日=中央社)
今年のコンピューテックスで注目を集めたのは、▽低価格ノートパソコン(ネットブック)▽スマートフォン▽デジタルカメラ▽電子ブック▽MID(モバイル・インターネット・デバイシズ)──。
TAITRAの統計によると、5日間の開催期間中、独シーメンス、仏アルカテル・ルーセントなどを含め214カ国・地域から前年比1%増となる3万2,178人のバイヤーが来場した。国・地域別でバイヤーが特に増えたのは、▽中国、同34%増▽オーストラリア、29%増▽インド、18%増──と新興国からの増加が目立った。台湾および海外からの参観者数は前年比5%増の延べ10万人に上った。
台北市電脳商業同業公会(TCA)の理事長を務める王振堂・宏碁(エイサー)董事長は、今年のバイヤーの購買意欲は予想を上回り、下半期の需要に期待が持てると語った。また、中台がコンピューテックスで協力し合えば、ドイツ・ハノーバーで毎年春に開催される情報・通信技術分野の見本市「CeBIT(セビット)」を上回る世界最大規模の見本市に発展させられると今後の意気込みを示した。