ＩＣ設計台湾最大手、聯発科技（メディアテック）が10日発表した５月の連結売上高は、前年同月比33.5％増、前月比4.39％減の93億5,900万台湾元（約280億円）だった。蔡明介董事長は、欧米日などの主要市場で今後、景気が下向くことはないとして、「年内の業績は四半期ごとに向上する」と楽観的な見通しを示した。11日付経済日報が報じた。
蔡董事長は「中国で５月初旬の連休シーズンによる需要が落ち着き、出荷も一段落したが、第３四半期からハイシーズンを迎える」と指摘。さらに、テレビ向けチップが好調なことを挙げ、例年は前期比減となる第４四半期もプラス成長を目指すと述べた。
蔡董事長はまた、携帯電話向けでは次世代高速無線通信規格WiMAXに対応した製品の出荷が始まっていると同時に、第３世代（３Ｇ）製品も順調だと語った。中国携帯電話市場でメディアテックは既に最大シェアを獲得しているが、スマートフォンの発売が相次ぎ、今後も市場がさらに成長すると見込んでいる。また、今後は無線通信の応用分野などで新たな商機を模索していくと積極的な姿勢を示した。
